現在不動産業界では、古い賃貸物件を持っているアパートオーナーに対してリノベーションの提案をすることが多くなっています。入居がなかなか決まらない部屋もすぐに入居が決まるという業者や、家賃を1万円上げても入居が決まるという業者もいます。実際のところ、リノベーションは行うべきかどうかをご説明します。具体的に例を出して考えていきます。

賃貸物件の中の一部屋を500万円の費用をかけて新築同様にきれいにして家賃が1万円上がったとすると、単純計算で回収に500ヶ月かかります。空室率が下がるなどの効果も期待できるので一概には言えませんが、投資した金額を回収するのに時間がかかりすぎるため、賢明な選択とは言えません。次に、もう半年も空室が続いている賃貸物件があるとして、その原因が古いキッチンとバランス窯のお風呂だったとします。これに対して、100万円かけてキッチンとお風呂をきれいにしたところ、同じ家賃だが次の月には入居が決まったとすると、これはとても効果的であるといえます。

つまり、リノベーションを行う際には、今の賃貸物件は何が問題で入居が決まらないのか、あるいは家賃が高く取れないのかを細かく分析し、原因を探し出すことが大事です。その原因を探し出すことができれば、それに対する最も効果的なリノベーションの方法を考案することが出来ますし、いくらくらいの費用をかけてやるべきかもわかるからです。まずは、お願いしている不動産業者と話し合い、現在の賃貸物件の問題点を見つけることがリノベーションを行う前に必要です。